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第16話「尾行と襲撃」

side 明日菜


 携帯のアラームが鳴り、私にバイトの時間を告げていた。
 まだ眠かったけど、アラームを止めて起き上がった。

「うう……まだ早朝は寒いわね。厚手の下着にしとこ……」
「んあ……アスナおはよー」

 まだ眠そうなこのかに挨拶を返した。
 それから二段ベットの梯子を降り、引き出しから下着を取り出そうとした。

「あ……あれっ!? 私達の下着が一枚もないよ!?」
「あや? ウチのも~?」

 可笑しいわね……
 女子寮で下着ドロなんてありえな……ハッ!?
 まさかアイツが!? 私は犯人おこじょが眠る収納の戸を開け放った。

「姐さん、おはようございます。いやー……コレぬくぬくっスよー」

 そこには私たちの下着で暖を取るおこじょがいた。

「こ、こここ……このエロオコジョーっ!!」
「あ、姐さん……待ってくだせえ、話せばわかりますよ」
「問答無用っ!!」

 私は逃げるエロオコジョを追いかけ回し、危なくバイトに遅刻するところだった。



side 真一


「しんちゃん、この子昨日からウチらの部屋で飼うことになったんや。可愛え~やろ?」

 このちゃんはそう言ってネギ先生の肩に乗るオコジョを指差した。
 ペットに嫉妬するのもどうかと思うけど、このちゃんがこのオコジョに夢中なのが何でか面白くなかった。

「へえ、ペット飼うことにしたんだ。うーん、何か生意気そうな顔だな」
「えー、こんなに可愛え~のに……」
「いい観察眼だわ、真一君。こんなエロおこじょ、それで十分よ!」
「アスナ~、動物相手にそんなムキにならんと」
「明日菜さん、エロオコジョってどうゆうこと? そこのところ詳しく」
「聞いてよ真一君。コイツったら私達の下着を全部取り出して、布団にして寝てたのよ」

 なんて羨ま……いかんいかん。
 頭を振って雑念を飛ばした。

「なんて奴だ。追い出した方がいいんじゃないか」
「ホントよっ!! 下着ドロのオコジョなんてとんでもないペットが来たもんだわ!」
「まーまー、二人とも抑えて抑えて。きっと布の感じが好きなんやろ」
「んじゃ、ネギのパンツだっていーじゃない」
「女物やないと柔らかさがイマイチなんと違う?」

 女の子の下着って柔らかいのか~……
 触ってみた……不味い、また意識が変な方にいってしまった。

 会話に入ってこないネギ先生の方を見る。
 ネギ先生は何故か頻りにオコジョにヒソヒソと話かけている。
 どうしたんだろ?
 エヴァさんにやられて現実逃避でも始めたのかな?
 うーん……まあ、ペットだし話かけること位あるか……?

 そうして平和な会話を楽しみながらいつもの場所で別れた。



side ネギ


 学校へ着くと僕は辺りを見回した。
 ふう、エヴァンジェリンさんはいないみたいだ。

「……兄貴兄貴、さっきから何をキョロキョロしてんだよ?」
「え……いや、ちょっとね……」
「なァ~に落ち込んでんだよ? 相談にのるぜ、兄貴!!」

 カモ君ありがとう。

「じ、実はうちのクラスに問題児が……」
「おはよう、ネギ先生」
「ハッ!?」
「――今日もまったりサボらせてもらうよ。フフ、ネギ先生が担任になってから色々楽になった」
「エ……エヴァンジェリンさん、茶々丸さん!!」
「(――!? こいつは……)」
「くっ……」

 僕は警戒して杖に手を伸ばした。

「おっと……勝ち目はあるのか? 校内では大人しくしておいた方がお互いのためだと思うがな。そうそう、タカミチや学園長に助けを求めようなどと思うなよ。また生徒を襲われたりしたくはないだろ? フフフ」
「…………」

 エヴァンジェリンさんは不敵に笑い、茶々丸さんはペコリとお辞儀をして去って行った。

「うわああ~ん」
「ネギ! どうしたのよ」
「ネギの兄貴しっかりしろよ!」
「ううっ……言い返せないなんて、僕はダメ先生だ……」
「あの二人っスね!? あの二人がその問題児なんスね!? 許せねえ!! ネギの兄貴をこんなに悩ませるなんて!! 舎弟の俺っちが、ぶっちめて来てやんよぉーっ!!」
「あんた、どこのちんぴらよ……」
「……あのエヴァンッジェリンさんは実は吸血鬼なんだ……しかも真祖……」
「く……故郷くにへ帰らせていただきます……」
「コラ。さっきの勢いはどうしたのよ、エロガモ」
「――そしてあの茶々丸さんがエヴァンジェリンさんのパートナーで……僕はあの二人に惨敗して、今も狙われてるんだよ……」
「(なるほど……契約パクティオーの力を感じたのはそのせいかー)それにしてもよく生き残れたなあ、兄貴……吸血鬼の真祖って言やあ、最強クラスの化け物じゃないっスか」
「そんなにやばいの!? でも、何か魔力が弱まってるらしいのよ。次の満月までは大人しくしてるつもりらしいけど……」
「なるほどな。……フフ、でも安心しろよ。そーゆーことなら、いい手があるぜ」
「えっ!? 何かあの二人に勝つ方法があるの!?」

 僕は思わず身を乗り出して聞いていた。

「ネギの兄貴と姐さんがサクッと仮契約を交わして、相手の片一方を二人がかりでボコっちまうんだよ!」
「え……え~っ!?何それっ」
「僕とアスナさんが仮契約ーっ!?」
「姐さんの体術は見せて頂きましたよ。いいパートナーになりますぜ」
「で、でも二人がかりなんて卑怯じゃ……」
「ひきょーじゃねーよ!! 兄貴だって二人がかりでやられたんだろ!? やられたら、やり返す!! おとこの戦いは非情さ~」
「ち、ちょっと、私はイヤよ! 仮契約って昨日やってたヤツでしょ。何かチューするんでしょ!? バカみたい」
「……ああ、もしかして姐さん。中3にもなって、まだ初キッスを済ませてないとか……?」
「なっ……!?」
「フフフ……いや、これは失礼。じゃあ仮契約と言えど抵抗あるでしょーな……」
「なっ……何言ってんのよ!? チューくらい別に何でもないわよっ!! たっ、ただ何で私がパートナーとかやる必要が……」
「じゃOKということで。大丈夫、この作戦なら楽勝スよ。兄貴はどーです?」
「コ、コラ、人の話をちゃんと聞きなさい」

 ……た、確かにこのまま次の満月いなるまでやられるのを待ってるかよりは反撃した方が――
 それに、このままじゃ……僕、先生として失格だし……
 あうう……よし、決めた!!

「わ、分かった、やるよ僕!!」
「よっしゃ、そーこなくちゃ!!」
「ええ~!? 何勝手に決めてんのよー」
「お……お願いします、アスナさん。一度だけ!! 一回だけでいいですから」
「――もうっ……ほ、本当に一回だけだよ?」
「それじゃ早速……仮契約パクティオー!!」

 やっぱり、この光を浴びるとなんだかドキドキするな。
 あれ……?
 そういえば、これってアスナさんとキス……?

「ホ、ホラ……行くよ、いい?」
「は、はい……」

 目を瞑っていると、おでこに柔らかい何かが触れた。
 これがアスナさんの唇なのかな……。

「あ、姐さん。おでこはちょっと中途半端な…………」
「い、いいでしょ! 何でもーっ!!」
「えーい!とりあえず仮契約パクティオー成立!! 『神楽坂明日菜』!!」

 こうして僕達は一応仮契約を結んだ。



side エヴァンジェリン


 カポーン、とししおどしの音が茶道部の部室に響く。
 私は茶々丸の点てるお茶を飲んでいる。
 この学園都市の人間は騒がしいヤツらが多く、街自体も騒々しい。
 でも、この茶道部室の静かな雰囲気は気に入っている。

「結構なお手前で…………」

 茶々丸の入れたお茶を飲みながら、存分に静かな空気を味わった。

 茶道部の活動が終わり、茶々丸と帰路についている。
 今朝見かけた坊やの肩に乗っていたオコジョ……
 ひょっとすると、オコジョ妖精かもしれんな……・

「――ネギ・スプリングフィールドに助言者がついたかも知れん。しばらく私のそばを離れるなよ」
「……はい、マスター」
「おーい、エヴァ」

 うっ、タカミチ……。

「……何か用か?」
「…………」
「学園長がお呼びだ。一人で来いだってさ」
「――わかった、すぐ行くと伝えろ。茶々丸、すぐ戻る。必ず人目のある所を歩くんだぞ」
「…………」
「何の話だよ? また悪さじゃないだろーな?」
「うるさい、貴様には関係ないことだ」

「……お気をつけて、マスター」



 じじいに吸血行動について釘を刺された。
 チッ……少し動き辛くなったな。
 だが私の呪いを解く為だ。
 それに大停電で結界を落とせば、吸血での魔力回復は必要ない。
 私は登校地獄の呪いを必ず解いてやるぞ!
 フハハハハハ……!



side ネギ


 僕はアスナさんとカモ君と例の二人の後を付けていた。

「茶々丸って奴の方が一人になった! チャンスだぜ兄貴!! 一気にボコっちまおう!」
「ダメダメ、人目につくと不味いよ。もう少し待ってー」
「な、何か辻斬りみたいでイヤね。しかもクラスメートだし……でもまあ、アンタやまきちゃんを襲った悪い奴らなんだしね。何とかしなくちゃ。――ん?」

 そのとき茶々丸さんの歩いている前に、風船が木に引っかかったみたいで泣いている女の子がいた。
 茶々丸さんは風船を見上げると、飛び上がり風船を取った。
 取るときに木に頭をぶつけてちょっと痛そうにしていた。

「お姉ちゃん、ありがとー」

 僕達三人はその様子に開いた口が塞がらなかった。

「そ、そー言えば、茶々丸さんってどんな人なんです? 飛んだ……?」
「えーと……あれ? 私もあんまり気にしたことなかったな」
「いや、だからロボットだろ? さすが日本だよなー。ロボが学校通ってるなんてよう」
「え゛え゛え゛っ!?」
「へ、変な耳飾りだなーとは思ってたけど……・じゃ、じゃあ人間じゃないの!?茶々丸さんって!?」
「見りゃ、わかんだろぉ!?」
「い、いやーホラ……私メカって苦手だし……」
「僕も実は機械は苦手でして……」
「そーゆー問題じゃねえよぉ!? しっかりしてくれ、兄貴に姐さん」

 それから茶々丸さんは歩道橋の階段を上るのに苦労しているお婆さんを歩道橋の向こうに運んであげたり、川の真ん中を流されている仔猫の救助をしたり、と善いことばかりしていた。

「メチャクチャいい奴じゃないのーっ! しかも街の人気者だし!!」
「え……えらい!!」
「い、いや油断させる罠かもしれないぜ、兄貴」

 などと言っていると、茶々丸さんは助けた仔猫を頭に乗せて歩き始める。
 僕達はさらに尾行を続けた。
 広場に出ると茶々丸さんの周りに猫が集まってきて餌をあげていた。

「……ううっ、いい娘じゃない」
「……・いい人だ」
「ちょっ……待ってください、二人とも!! ネギの兄貴は命をねらわれたんでしょ。ホントにしっかりしてくださいよう!! とにかく人目のない今がチャンスっす! 心を鬼にして一丁ボカーっとお願いします」
「で、でもー……」
「……しょーがないわねー」

 僕達は作戦会議を始めた。



side 茶々丸


 猫に餌をあげていると後ろから物音がした。

「……こんにちは。ネギ先生、神楽坂さん。油断しました。でも、お相手はします……」
「茶々丸さん、あの、僕を狙うのはやめていただけませんか?」
「申し訳ありません、ネギ先生。私にとってマスターの命令は絶対ですので」
「ううっ、仕方ないです。……では茶々丸さん」
「……ごめんね」
「はい。神楽坂明日菜さん……いいパートナーを見つけましたね」
「行きます!! 契約執行シス・メア・パルス10秒間!! ネギの従者ミニストラ・ネギィ『神楽坂明日菜』!!!」

 正面から突っ込んできた神楽坂さんにデコピンを入れようとしたら、手を弾かれ逆にデコピンされました。

「速い! 素人とは思えない動きです。……!?」
「ラス・テル マ・スキル マギステル 光の精霊11柱、集い来たりて……」

 ネギ先生を見ると魔法の詠唱をしていたので、神楽坂さんの足を払い体勢を整えようするも、悩ましい顔したネギ先生から魔法が放つ。

「ううっ……『魔法の射手サギタ・マギカ 連弾セリエス光の11矢ルーキス』!!」
「……!! 追尾型魔法、至近弾多数……よけきれません。すみません、マスター……真一さん……もし、私が動かなくなったらネコのエサを……」

 私は着弾を覚悟して目を瞑った。

「茶々丸さん、そうゆう時は『助けて!』って言ってくれた方が嬉しいかな。神鳴流奥義 斬空掌散!!!」

 声が響き、目を開けるとそこには魔法の矢ではなく剣を携えた彼が立っていた。
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「そんなにやばいの!? も、何か魔力が弱まってるらしいのよ。次の満月までは大人しくしてるつもりらしいけど……」

でも?

「茶々丸さん、そうゆう時は『助けて!』って言ってくれた方が嬉しいかな。神明流奥義 斬空掌散!!!」

神鳴流


やっぱこのイベントは救助しないといけないですよねーw

Re: タイトルなし

誤字報告ありがとうございます。
特に下のミスは残念過ぎるww 早速修正しました。

まあ、やり過ぎるとネギアンチになってしまいますから加減が必要ですけどねw

No title

なろうの頃から小説を拝見させて頂いてます。
久しぶりに「とある剣士」の小説が読みたくなり、検索した所、運営側が終了していて、もう読めないのかと、思っていた所にこちらのサイトを発見し、テンションが上がって、一気に読ませていただきました。

見たところ最近更新されていないので、続きがきになります。
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Author:アイン
小説家になろうでも活動中のアインです。趣味で書いた小説をまったり載せていきます。

よろしくお願いします。

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