FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

第1話「学園案内と尾行」

side 木乃香


~女子寮1F談話室~

 もうすぐしんちゃんに会えるんやなー。
 楽しみやわー。

(そわそわ)

「どうしたのよ、このか?なんか昨日からちょっと変よ」
「そんなことないやろー」
「ううん、絶対何かあったでしょ」
「アスナには隠し事できんなー」
「今のアンタがわかりやすすぎるだけでしょ、それでどうしたのよ?」
「実はな、今日京都に住んでた頃の幼馴染がこっちに来るんよ」
「そうなんだ、よかったじゃない。その子って女の子なの?」
「ううん…男の子やよ」

 アカン、たぶん今ウチ顔真っ赤やわ。

「ふーん、男の子か」
「そやよ、アスナもいかん~?」
「うーん、私はやめておくわ。二人の再開の邪魔しちゃ悪いしね」
「そんなことないんやけどな。せやったらアスナには、後で紹介するなー」
「その時はお願いね」

 その時ウチの携帯がなり、それはじいちゃんからのメールやった。

『真一君がそっちにいったぞい』

 ウチはすぐに返信して、駅に向かうことにした。

「そろそろ着くみたいやし、ウチもう行くなー」
「はいはい、いってらしゃい」



side 明日菜


 木乃香があんなにそわそわしてる所なんて初めて見たわね。
 木乃香のそういう話聞いたことなかったけど、嬉しそうだったわね。

「臭うわね、このかからラブ臭がするわね」「こりゃ、おもしろそうね」

 声のした方へ振り返ると、そこに居たのは同じクラスの早乙女ハルナ――通称“パル”と朝倉和美だった。

「って、パル!!それに朝倉!!アンタ達なんで此処にいるのよ!?」
「まあそんなことより、追うわよ朝倉!」
「了解!こういうのは学園報道部突撃班にして2-A公式カメラマン朝倉和美にお任せあれ!!」
「ちょっと待ちなさいよ!」
「事件は待ってはくれないのだよアスナ君」
「まあまあ、ぶっちゃけアスナもこのかの相手がどんな人か気になるなるっしょ」
「え…うん、気にならないって言ったら嘘になるけど・・・・」
「それじゃ、決まりね。いくわよ二人とも!!」

 うー、木乃香ごめんね。
 やっぱり私も気になるわ。
 そうして私達は木乃香の後を追い始めた。



side 木乃香


「久しぶりやね、しんちゃん!」
「木乃香ちゃん久しぶり!!」

 電話とかはしとったから声は聞いてたけど、実際に会ったほうが安心するなー。
 実家に戻っても修行とかいうて、いっつもおらんのだからなー。
 実家なんてしんちゃんとせっちゃんに会いに帰ってたようなものやからな。
 まあいろいろ言いたいことはあるけど許したる。

「なんでここに?もしかして俺のこと待ってたの?」
「そやよ。じいちゃんがこのくらいの時間に入口で待つように言ってたからなー」
「とりあえず、荷物置きたいし寮に行ってもいいかな?」
「ええよー。それじゃ案内したるなー」

 ウチらはしんちゃんの寮に向かって歩き始めた。



side 真一


 寮の部屋のルームメイトは春日直哉というらしく軽く挨拶した後、寮の部屋に荷物を置いて外に出た。

「それで何処に連れて行ってくれるのかな?」
「それは内緒やよ。いいから行こ?」ニコッ
「うんわかった」

 このちゃんの笑顔破壊力やばい! 絶対顔赤くなってるよ。

 それから桜通り、図書館島など案内された。
 なんかデートみたいでドキドキしっぱなしだった。

 ん、気のせいか?いや後つけてる奴がいるな。
 でも素人レベルの尾行だし、たぶん害はないだろ。
 追跡者はどうとでもなると判断した俺はちょっとしたデート気分を味わい続けた。
 そうして、日が落ち始めたころ学園の中央に聳え立つ巨木前の広場へ連れてこられた。

「この木はな、世界樹って言うんよ。麻帆良名物みたいなもんやし、しんちゃんが麻帆良に来たら見せたかったんよ」
「こんなにでかい木初めて見たよ。それになんか神秘的な感じするね」
「せやろ。麻帆良に来たら嫌でも目に付く木やけど、二人で見たかったんよ」

 広場のベンチに座り、久方ぶりのこのちゃんとの会話を楽しんだ。



side 明日菜


 パルと朝倉と一緒に寮を出て、駅の方へ移動していると向こうからこのかが男子と二人で歩いている姿が見えた。

「お、目標発見!みんな隠れるよ」

 朝倉に言われて私達はあわてて物陰に隠れた。

「ラッキー!探す手間が省けたね。ふむ、やはりラブ臭を感じますな」

 二人は男子寮のほうへ向かっていた。たぶん荷物を置きに行くんだろう。
 男子のほうが寮に入って行って、このかは暇そうにしていた。

「なかなか凛々しい感じで、なんか武道でもやってそうね」
「フンフン、それでアスナはあの人のこと何か聞いてるの?」
「うーん、実家にいた頃の幼馴染とは聞いたけど……って、アンタらさっき聞いてたんじゃないの?」
「私はラブ臭を感じただけだよ」
「ハルナのこういう感覚は鋭いからね、なんかスクープになりそうかなーってね」
「はぁ、まあいいわよ。って出てきたわよ」
「「追跡開始よ!!」」

 二人は学園のほうへ仲睦まじく歩いていった。
 羨ましいなぁ、私もいつか高畑先生と……

「学園都市内ってのがあれだけど、普通にデートみたいね」
「明日は2-A新聞特別号発刊かなー」
「いい雰囲気じゃないの」

 など言いながら追跡を続け、日が沈み始めた頃世界樹前の広場にたどり着いた。
 それで、私達はこのか達が座ったベンチの近くの植え込みに隠れた。

「もう止めない?このかに悪いよ」
「そうだけど、いい雰囲気だし、もしかしたらシャッターチャンスがあるかもしれないじゃない」
「だよねだよね」
「おお、このかが彼の肩に寄りかかってるよ」

 私の横で興奮したパルが前のめりになる。そして崩れたバランスを立て直すことは出来ずにガザガザと音を立てながら植え込みへと倒れていった。

「「「あっ」」」

「え………ア、アスナ」



side 真一


「え……ア、アスナ」

 物音のしたほうを見ると三人の女の子がいた。
 このちゃんの慌てぶりをみると、どうやら友達みたいだ。

「おほんっ、なんやーみんなもしかして後つけてたんかー?」
「ごめんね、このか。後つけたりして」
「まあ、ええわー。どうせ後で紹介するつもりやったしなー」
「木乃香ちゃんの友達?」
「そうやでー」
「どうも初めまして。明日から男子中等部に通うことになった青山真一です。よろしくお願いします」
「このかのクラスメイトの神楽坂明日菜です。よろしくお願いします」
「同じく早乙女ハルナ14歳しし座のB型で趣味は――」
「はいはい、それはあとでねー。朝倉和美です。報道部2-A公式カメラマンなんだけど、一枚撮らせてもらっていいかな?あとあと(以下略)」
「ストーップ!!青山さんが面食らってるでしょうが!!」

 助かった……。
 神楽坂さんが止めてくれなかったら、たぶんずっとあの調子で質問攻めだったろうからな。
 このちゃんもニコニコしてるし、京都にいた頃よりも笑顔が増えたな。


 その後、このちゃんの部屋でささやかながら歓迎パーティーを開いてくれた。
 本来、女子寮に男子が入る事はできないが、事前に寮長に申請して許可が下りれば男子も女子寮に入れるらしい。無論一人では自由に動けないがな。今回はこのちゃんが申請してくれたみたいだった。

 パーティーが始まると内輪だけのパーティーだと思っていたが徐々に人が増え騒々しくなった。
 だけどその喧騒の中には、何故か刹那の姿は無かった。


 男子寮に戻ると男子2-A流の歓迎(どうやら俺のクラスは2-Aのようです)と質問タイム――という名の尋問を受けました。
 戻るのが遅かったから何していたのか聞かれ、うっかり答えてしまったのがいけなかったみたいだ。女子2-Aは男子人気断トツ1位のクラスらしく、今日の出来事を根掘り葉掘り聞かれてしまった。
 まあそのおかげかクラスには、意外と早く馴染めそうで安心したけどな。


 余談だが後日朝倉さんからこの日の写真を貰いました。
 本当は学園新聞に載せるつもりだったらしいけど、明日菜さんが止めてくれたらしく、泣く泣く新聞に載せるのは諦めたと語っていたよ。
 それから朝倉さんを止めてくれたお礼を言いに行ったとき、明日菜さんが「明日菜でいいわよ」と言ってくれたのでお互いに名前で呼び合うことにしたんだ。因みに俺は真一君と呼ばれるようになった。このちゃんの親友だし仲良くしたいと思っていたけど、気さくな人で本当に良かったと思う。
関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

休憩中なので携帯からこにゃにゃちはー!
アレっすね、改めて読みましたがしょっぱなからデレ木乃香とか破壊力がやばいwwww

初コメありがとうございます。

初期の頃の話を改めて読むと、粗が目立って大変でしたww
多少改稿しましたけど、木乃香のあたりは弄ってません(笑)
PV
来客数
プロフィール

アイン

Author:アイン
小説家になろうでも活動中のアインです。趣味で書いた小説をまったり載せていきます。

よろしくお願いします。

最新記事
カテゴリ

openclose

フリーエリア
「創刻のアテリアル」応援中!
月別アーカイブ
最新コメント
リンク
検索フォーム
最新トラックバック
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。