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「とある剣士」目次

目次です。クリックするとその話に移動できます。


第1章 動き始める運命
プロローグ「転校!と再会!」
設定(プロローグ終了時点)
第1話「学園案内と尾行」
第2話「初登校と力試し」
第3話「日常・出会い・疑惑」
第4話「闇の福音」
第5話「境界の橋崩壊事件 その後」
第6話「対話とそれからの二ヶ月」

第2章 騒がしい日常
第7話「ネギ赴任」
第8話「魔法バレ、そして歓迎会」
第9話「ホレ薬で一騒動!」
第10話「潜入!図書館島!! 前編」
第11話「潜入!図書館島!! 後編」
第12話「長谷川千雨の憂鬱」
第13話「仰せのままに、我が姫君」

第3章 吸血鬼の真祖ハイ・デイライトウォーカー
第14話「桜通りの吸血鬼」
第15話「カモ登場!~仮契約の勧め~」
第16話「尾行と襲撃」
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プロローグ「転校!と再会!」

本作品は魔法先生ネギま!の二次SSオリ主物で、私の処女作です。
にじファンで投稿した物に加筆修正を加えてUPしていきます。現在、原作で言う修学旅行編まで書いてあるので、少しずつ改稿して順次掲載していきます。
神鳴流の宗家である青山家に生まれた少年“青山真一”が麻帆良学園都市へ転校する所から始まります。
注意点はオリジナル主人公以外にもオリキャラあり、独自設定・解釈ありといった所です。
よろしくお願いします。


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設定(プロローグ終了時点)

設定なので一覧から見えないようにしました。


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第1話「学園案内と尾行」

side 木乃香


~女子寮1F談話室~

 もうすぐしんちゃんに会えるんやなー。
 楽しみやわー。

(そわそわ)

「どうしたのよ、このか?なんか昨日からちょっと変よ」
「そんなことないやろー」
「ううん、絶対何かあったでしょ」
「アスナには隠し事できんなー」
「今のアンタがわかりやすすぎるだけでしょ、それでどうしたのよ?」
「実はな、今日京都に住んでた頃の幼馴染がこっちに来るんよ」
「そうなんだ、よかったじゃない。その子って女の子なの?」
「ううん…男の子やよ」

 アカン、たぶん今ウチ顔真っ赤やわ。

「ふーん、男の子か」
「そやよ、アスナもいかん~?」
「うーん、私はやめておくわ。二人の再開の邪魔しちゃ悪いしね」
「そんなことないんやけどな。せやったらアスナには、後で紹介するなー」
「その時はお願いね」

 その時ウチの携帯がなり、それはじいちゃんからのメールやった。

『真一君がそっちにいったぞい』

 ウチはすぐに返信して、駅に向かうことにした。

「そろそろ着くみたいやし、ウチもう行くなー」
「はいはい、いってらしゃい」



side 明日菜


 木乃香があんなにそわそわしてる所なんて初めて見たわね。
 木乃香のそういう話聞いたことなかったけど、嬉しそうだったわね。

「臭うわね、このかからラブ臭がするわね」「こりゃ、おもしろそうね」

 声のした方へ振り返ると、そこに居たのは同じクラスの早乙女ハルナ――通称“パル”と朝倉和美だった。

「って、パル!!それに朝倉!!アンタ達なんで此処にいるのよ!?」
「まあそんなことより、追うわよ朝倉!」
「了解!こういうのは学園報道部突撃班にして2-A公式カメラマン朝倉和美にお任せあれ!!」
「ちょっと待ちなさいよ!」
「事件は待ってはくれないのだよアスナ君」
「まあまあ、ぶっちゃけアスナもこのかの相手がどんな人か気になるなるっしょ」
「え…うん、気にならないって言ったら嘘になるけど・・・・」
「それじゃ、決まりね。いくわよ二人とも!!」

 うー、木乃香ごめんね。
 やっぱり私も気になるわ。
 そうして私達は木乃香の後を追い始めた。



side 木乃香


「久しぶりやね、しんちゃん!」
「木乃香ちゃん久しぶり!!」

 電話とかはしとったから声は聞いてたけど、実際に会ったほうが安心するなー。
 実家に戻っても修行とかいうて、いっつもおらんのだからなー。
 実家なんてしんちゃんとせっちゃんに会いに帰ってたようなものやからな。
 まあいろいろ言いたいことはあるけど許したる。

「なんでここに?もしかして俺のこと待ってたの?」
「そやよ。じいちゃんがこのくらいの時間に入口で待つように言ってたからなー」
「とりあえず、荷物置きたいし寮に行ってもいいかな?」
「ええよー。それじゃ案内したるなー」

 ウチらはしんちゃんの寮に向かって歩き始めた。



side 真一


 寮の部屋のルームメイトは春日直哉というらしく軽く挨拶した後、寮の部屋に荷物を置いて外に出た。

「それで何処に連れて行ってくれるのかな?」
「それは内緒やよ。いいから行こ?」ニコッ
「うんわかった」

 このちゃんの笑顔破壊力やばい! 絶対顔赤くなってるよ。

 それから桜通り、図書館島など案内された。
 なんかデートみたいでドキドキしっぱなしだった。

 ん、気のせいか?いや後つけてる奴がいるな。
 でも素人レベルの尾行だし、たぶん害はないだろ。
 追跡者はどうとでもなると判断した俺はちょっとしたデート気分を味わい続けた。
 そうして、日が落ち始めたころ学園の中央に聳え立つ巨木前の広場へ連れてこられた。

「この木はな、世界樹って言うんよ。麻帆良名物みたいなもんやし、しんちゃんが麻帆良に来たら見せたかったんよ」
「こんなにでかい木初めて見たよ。それになんか神秘的な感じするね」
「せやろ。麻帆良に来たら嫌でも目に付く木やけど、二人で見たかったんよ」

 広場のベンチに座り、久方ぶりのこのちゃんとの会話を楽しんだ。



side 明日菜


 パルと朝倉と一緒に寮を出て、駅の方へ移動していると向こうからこのかが男子と二人で歩いている姿が見えた。

「お、目標発見!みんな隠れるよ」

 朝倉に言われて私達はあわてて物陰に隠れた。

「ラッキー!探す手間が省けたね。ふむ、やはりラブ臭を感じますな」

 二人は男子寮のほうへ向かっていた。たぶん荷物を置きに行くんだろう。
 男子のほうが寮に入って行って、このかは暇そうにしていた。

「なかなか凛々しい感じで、なんか武道でもやってそうね」
「フンフン、それでアスナはあの人のこと何か聞いてるの?」
「うーん、実家にいた頃の幼馴染とは聞いたけど……って、アンタらさっき聞いてたんじゃないの?」
「私はラブ臭を感じただけだよ」
「ハルナのこういう感覚は鋭いからね、なんかスクープになりそうかなーってね」
「はぁ、まあいいわよ。って出てきたわよ」
「「追跡開始よ!!」」

 二人は学園のほうへ仲睦まじく歩いていった。
 羨ましいなぁ、私もいつか高畑先生と……

「学園都市内ってのがあれだけど、普通にデートみたいね」
「明日は2-A新聞特別号発刊かなー」
「いい雰囲気じゃないの」

 など言いながら追跡を続け、日が沈み始めた頃世界樹前の広場にたどり着いた。
 それで、私達はこのか達が座ったベンチの近くの植え込みに隠れた。

「もう止めない?このかに悪いよ」
「そうだけど、いい雰囲気だし、もしかしたらシャッターチャンスがあるかもしれないじゃない」
「だよねだよね」
「おお、このかが彼の肩に寄りかかってるよ」

 私の横で興奮したパルが前のめりになる。そして崩れたバランスを立て直すことは出来ずにガザガザと音を立てながら植え込みへと倒れていった。

「「「あっ」」」

「え………ア、アスナ」



side 真一


「え……ア、アスナ」

 物音のしたほうを見ると三人の女の子がいた。
 このちゃんの慌てぶりをみると、どうやら友達みたいだ。

「おほんっ、なんやーみんなもしかして後つけてたんかー?」
「ごめんね、このか。後つけたりして」
「まあ、ええわー。どうせ後で紹介するつもりやったしなー」
「木乃香ちゃんの友達?」
「そうやでー」
「どうも初めまして。明日から男子中等部に通うことになった青山真一です。よろしくお願いします」
「このかのクラスメイトの神楽坂明日菜です。よろしくお願いします」
「同じく早乙女ハルナ14歳しし座のB型で趣味は――」
「はいはい、それはあとでねー。朝倉和美です。報道部2-A公式カメラマンなんだけど、一枚撮らせてもらっていいかな?あとあと(以下略)」
「ストーップ!!青山さんが面食らってるでしょうが!!」

 助かった……。
 神楽坂さんが止めてくれなかったら、たぶんずっとあの調子で質問攻めだったろうからな。
 このちゃんもニコニコしてるし、京都にいた頃よりも笑顔が増えたな。


 その後、このちゃんの部屋でささやかながら歓迎パーティーを開いてくれた。
 本来、女子寮に男子が入る事はできないが、事前に寮長に申請して許可が下りれば男子も女子寮に入れるらしい。無論一人では自由に動けないがな。今回はこのちゃんが申請してくれたみたいだった。

 パーティーが始まると内輪だけのパーティーだと思っていたが徐々に人が増え騒々しくなった。
 だけどその喧騒の中には、何故か刹那の姿は無かった。


 男子寮に戻ると男子2-A流の歓迎(どうやら俺のクラスは2-Aのようです)と質問タイム――という名の尋問を受けました。
 戻るのが遅かったから何していたのか聞かれ、うっかり答えてしまったのがいけなかったみたいだ。女子2-Aは男子人気断トツ1位のクラスらしく、今日の出来事を根掘り葉掘り聞かれてしまった。
 まあそのおかげかクラスには、意外と早く馴染めそうで安心したけどな。


 余談だが後日朝倉さんからこの日の写真を貰いました。
 本当は学園新聞に載せるつもりだったらしいけど、明日菜さんが止めてくれたらしく、泣く泣く新聞に載せるのは諦めたと語っていたよ。
 それから朝倉さんを止めてくれたお礼を言いに行ったとき、明日菜さんが「明日菜でいいわよ」と言ってくれたのでお互いに名前で呼び合うことにしたんだ。因みに俺は真一君と呼ばれるようになった。このちゃんの親友だし仲良くしたいと思っていたけど、気さくな人で本当に良かったと思う。

第2話「初登校と力試し」

side 真一


 一夜明けて次の日、俺はルームメイトの春日直哉――直哉と登校していた。
 俺は職員室に行かねばならないので少し早めに出たため、俺達は麻帆良の朝の名物ともいえるらしい通学ラッシュには巻き込まれていない。

「此処が職員室だよ」
「ああ、案内ありがとな」
「いいってことよ。それじゃまたあとでな」

 直哉は俺に手を振りながら教室へと向かった。
 さて、俺も行きますかね。最初が肝心と思い、気を引き締めて職員室の扉をノックして入室した。

「失礼します。転校してきた青山真一ですけど、2-Aの担任の先生はいらっしゃいますか?」
「来たわね真一。こっちよ」
「え……刀子さん!?」

声をかけてきた人は俺の剣の師の一人でもある葛葉刀子さんだった。

「久しぶりね。でも今はあなたの担任だから学校では先生と呼びなさい」
「ええっ!!刀子さ……先生が担任だったんですか?」
「そうだけど、同室の春日からは聞いてないのかしら?」
「聞いてないですよ。それは明日のお楽しみだとか言われて教えてくれませんでしたよ」
「まあそれはいいとするか。真一、明日の放課後23時に魔法関係者の集会がある。それにお前も参加してもらうぞ」

 あまりに普通に魔法関係の話をし始めたので、少し慌てながらヒソヒソと小声で話す。

「って、魔法とか普通に言っちゃって大丈夫なんですか?」
「大丈夫だ。今周りにいるのは魔法先生だけだし、認識阻害魔法も使ってある」

 刀子さんはそう言って隣の席の男性を指差した。
 どうやらその人が認識阻害魔法を使っているらしい。

「神多羅木だ。よろしくな青山」

 隣の席の男性はそう名乗った。
 神多羅木先生はオールバックの黒髪で髭を生やし、サングラスをかけ、黒スーツという非常にシブいお方だ。

「神多羅木先生ですか。よろしくお願いします」
「自己紹介も済んだな。さっき話した集会で今のお前の力を見せてもらうからそのつもりでいろ」
「わかりました。でもまさか刀子先生と戦うんですか?」
「いや私ではないな。魔法生徒の主従と戦ってもらうことになっている」
「主従…魔法使いと魔法使いの従者ミニステル・マギですか」
「ほう、意外と詳しいな」
「まあ、何度か西洋魔術師と戦ったこともありますからね」
「ふむ、お前がどれだけ成長したのか楽しみだな」
「む、葛葉そろそろ時間だぞ」
「あら、本当ね。それじゃ真一教室に行くわよ」
「わかりました」


 それから教室に行って、ホームルームでお決まりの自己紹介と質問タイムとなったわけだが割愛する。
 あまりの騒々しさに刀子さんのこめかみがぴくぴくしていたように見えたがまあ気のせいだろう。
 昼休みには校内を案内してもらった。
 あんまりひどい成績とると母さんに殺されるから心配していたんだが、1日授業を受けてみた感じどうやら授業にはついていけそうだったので一安心だ。

 そして放課後、昇降口を出ると人だかりができていた。
 その中に直哉を発見! さて何があったか聞いてみるとしますか。

「何かあったのか?」
「真一か。誰か待ってるのか女子校の子が来てるんだよ。しかも本校の2-Aの子なんだよ」
「へえ、この学校に彼氏とか友達でもいるのかな? 俺も見てみるかな」

 まずいことになった。
 あれは間違いなくこのちゃんだ。あとハルナさんもいる。
 落ち着け落ち着くんだ俺、たぶん昨日言ってた部活に誘いに来たんだ。
 ここをどう切り抜けようか。
 普通に出ていくのはやばいだろうな。

 とか思っていたら制服に入れていた携帯が鳴り出した。着信音が聞こえたのか、このちゃんと目が合い「しんちゃーん」と手を振ってきた。すると周りの男子達の視線が突き刺さり、直哉は全てを悟った顔で「ご愁傷様」と肩を叩いてきた。
 ああ、数分前の俺に「(マナーモードを)切るなーっ!!!」と斬岩剣をぶちかましたい気分だぜ。
 周りの視線が痛かったが何とかこのちゃん達の所にたどり着いた。

「とりあえず行こっか」

 三人で歩き始めると後ろから、

『あいつ誰だ』
『2-Aの転校生だよ』
『手早すぎだろ!!』
『明日は2-A裁判だな』

 とか聞こえてきた気がしたが、たぶん気のせいだろう(現実逃避)。溜息を吐いてこのちゃんを見ると「どしたん?」と首を傾げてた。ホント可愛い。その一方でハルナさんはニヤニヤこっちを見ていた。この顔は絶対確信犯だなこの野郎!


 二人に連れられ昨日とは違い図書館内部に入るみたいだ。
 中には昨日のパーティーにも来ていた宮崎さんと綾瀬さんがいた。

「こ、こんにちは」
「こんにちはです」
「こんにちはー。とりあえずついて来たんだけど、皆は何部なの?」
「よくぞ来てくれたね真一君。私達は――」
「図書館探検部やよ」
「このかー、私のセリフー」
「図書館探検部??」
「私が説明するです。図書館探検部はですね、図書館島と呼ばれるくらい広大な敷地に作られた図書館の半ば人外魔境と化した深部を調査する部なのです」
「今日は誰でも入れる部分を私達で案内しますよ」

 初めは探検? 人外魔境? ただ広い図書館じゃないの? って思ったけど、案内されてるうちに納得できた。

 例えば、図書館の名物らしい北端大絶壁というのがある。それは絶壁という名の巨大な本棚だった。しかも何故か上から水が流れて滝になっていた。うん、マジで意味がわからん。本棚に滝って、どうでもいいが滝の裏にある本とか読む奴いるんだろうか? 何の迷宮だここは!? いつかこの迷宮に挑戦する日が来るんだろうか?

「これで終わりやよ」

 案内されたのは、北端絶壁以外にも謎満載でツッコミどころの有り過ぎる場所ばかりだったが驚いてるうちに図書館案内は終わったらしい。
 今まで誰もおかしいと思わなかったのだろうか? それくらい不思議な場所だった。

「今度は一緒に探検するです」
「ええなーそれ、約束やでしんちゃん」
「はいよ、了解」

 図書館島を出て5人で帰路につき、女子寮の前で解散となり俺も帰ろうとしたところで声をかけられた。

「しんちゃん、ちょっとええか?」
「ん、どうした」
「あんな、せっ…ううん、やっぱやめとくわー」
「?そう、それじゃあ話したくなったらでいいよ」
「うん、ありがとなー」

 そうしてその日は別れた。


「ただいまー」
「お帰りー、もうすぐできるから待ってて」
「悪い、手伝うよ」
「いいって、いいって。もう趣味みたいなもんだからさ」
「そうか?じゃあ食器洗いくらいはやるよ」
「おう。よろしくな」

 料理を直哉にまかせテレビを見ながらくつろいでいるとプライベート用ではなく仕事用の携帯が震えた。それは刹那からのメールだった。

『こんばんは。明日、真一さんの剣を見れるのが楽しみです。あと警備の仕事で一緒になれたらよろしくお願いします。』

 これくらいならプライベート用でも大丈夫だろと苦笑しながら返信した。
 そうして転校初日が終わったのだった。あ、夕食は大変美味しかったです。



 次の日、学校では2-A裁判にかけられたり、3年のゴツイ先輩にからまれ返り討ちにしたりしたが概ね平和だった。

 あっという間に放課後になり、22時過ぎに刹那との待ち合わせ場所に向かう。待ち合わせ場所に着くと刹那の他にもう一人ギターケースを持った女の子がいた。

「刹那っ、お待たせ」
「こんばんは、真一さん」
「ところで隣の彼女は?」
「初めましてだね。私は龍宮真名。刹那のルームメイトで仕事仲間といったところかな。よろしく」
「神鳴流剣士、青山真一だ。こちらこそよろしくな」

 手を差し出されたので握手した。それだけで彼女が内に秘めた強さがわかった。でも、それは相手にも同様だったみたいだった。

「強いなあなたは。正直戦いたくない相手だね。戦場で敵にならないことを祈ろう」
「同感だな。」
「それじゃあ行きましょうか」



 集会の会場の広場に着くともうほとんどの魔法関係者が集まっていて、程なくして爺さんが前にでた。

「フォフォ、それじゃ始めるぞい」

 それだけ言ってすぐに爺さんは退いた。進行はどうやらタカミチさんに丸投げらしい。そして集会はつつがなく進み俺の名前が呼ばれ前にでた。

「神鳴流剣士、青山真一です。よろしくお願いします」
「真一君は今回ワシが呼んだわけじゃが、サムライマスターの弟子のその実力を見てみたいという声が多数あっての、そこでエキシビジョンマッチをやって貰うことなったのじゃ」
「それじゃ、真一君、高音君、佐倉君は準備を」
「「「はいっ!」」」


 試合を行う3人と爺さんだけが残り、他の人達は四方に散らばり障壁を張り始めた。

「審判はワシじゃ。勝敗は戦闘不能になるか、ワシが危険じゃと判断したら止めるからそのつもりでの。それでは試合開始じゃ」

 俺の麻帆良での初戦闘が始まった。


「青山さんあなたの実力見せてもらいますわよ。先手必勝です、愛衣。『影よウンブラエ』行きなさいっ!!」
「わかりましたお姉様。メイプル・ネイプル・アラモード ものみな焼き尽くす浄化の炎、破壊の主にして再生の徴よ」

 佐倉さんは詠唱を開始し、俺には高音さんの17体の影の使い魔が一斉に襲い掛かってきた。

 ――だが、遅いっ!
 俺は愛刀の野太刀『朝霧』抜き放ち迎撃した。

「神鳴流奥義 百烈桜華斬!!! ハァーーーーっ!!」

 舞い散る桜吹雪のような無数の気の斬撃で、全ての使い魔を斬り裂く。

「なっ、私の使い魔が一気に!?」
「我が手に宿りて、敵を喰らえ『紅き焔フラグランティア・ルビカンス』」

 お次は攻撃魔法か、でもこの威力ならこれで!

「神鳴流奥義 雷鳴剣!!!」

 その名の通り雷を剣へと落とし、雷撃を纏う斬撃が『紅き焔フラグランティア・ルビカンス』を押し切った。

「きゃっ、ならアデア……」

 そして、すぐさま瞬動を使い佐倉さんの後ろに回り込み、手刀で首筋を打ち意識を刈り取った。

「ッ……」
「愛衣っ!! 如何やら少し甘く見ていたようですね。――操影術近接戦闘最強奥義!! 『黒衣の夜想曲ノクトウルナ・ニグレーディニス』さらに『百の影槍ケントゥム・ランケアエ・ウンプラエ』」

 高音さんは巨大な影の使い魔を背後に背負い、無数の影の槍を放ってきた。
 俺はその影の槍を掻い潜り、接近し袈裟に切りかかる。

「はっ!」
「黒衣の盾」
「ちっ、固いな」

 影の盾によって斬撃を防がれ、体勢を整えるために間合いを取る。

「フフフフ、この最強モードに生半可な技は通用しませんよ。今度はこちらの番です!! はぁっ!!」

 影の魔法力を纏った渾身の一撃が迫るが、その一撃を敢えて避けずに迎え撃った。

「神鳴流奥義 桜楼月華!!!」

 掌に気を集束させ、攻撃を受け止めると同時に集束させた気を放出する。桜楼月華の波動は影の使い魔ごと高音さんを吹き飛ばした。

「勝負ありじゃ。この試合真一君の勝ちじゃ」

 よし、まあこんなもんだろ。
 でも全力じゃないとはいえ桜楼月華はやりすぎだったかな。高音さんの様子が気になり、彼女が吹き飛んだ方を見る。

 ――え……何で裸?

「な、ななな……」
「んんっ、試合は?って、先輩見ちゃダメです。お姉様は気絶しちゃうと……」
「脱げちゃうの?」
「はい」

 気が付いた佐倉さんが素早く近づいてきて俺に目隠しした。それでも数秒間高音さんの裸を見てしまい、男の性か忘れないうちにすぐに脳内フォルダに保管してしまっていた。

 そして俺はもう一つ問題があることに気付いてしまった。それは俺と佐倉さんは身長差があるため、佐倉さんは背伸びして抱きつくようにして目隠しをしている。
 つまり、何が言いたいかというと背中に胸が当たっているのだ。佐倉さんの胸が……。佐倉さんが気付いたら気まずくなりそうだから、なごり惜しいがなんとか離れてもらおう。

「佐倉さん。目瞑ってるから俺のブレザー着せてあげて」

 そう言ってブレザーを脱いで佐倉さんに渡した。

「もういいですよ」

 目を開けるともう爺さんもいなくなっていて俺達3人だけで、ギャラリーももう解散したらしく気配がなかった。

「う……、愛衣それに真一君。私は負けたのですね」
「そうです、お姉様。私達の負けです」
「そうですか。流石ですね真一君。んん、あら、これはブレザー……」

 高音さんは俺のブレザーを着てるのに気付いたらしい。

「はぅ…………せっ、責任取ってくださ―――いっ」

 高音さんは羞恥のあまり混乱してしまったのか、何やら凄い爆弾発言を残し、脱兎の如く走り去って行った。

「高音さ―――ん!?」「お姉様―――!?」
「すみません、私はお姉様を追いますので。制服は明日にでも返しに行きますね真一先輩っ!それから私のことは愛衣でいいですよ。では失礼します」

 そう言い残して佐倉さん、もとい愛衣ちゃんは去って行く。

 何か最後はグダグダだったけど、取り敢えず戦闘では認めて貰えてたらいいんだけどな。そう思いながら帰路に着いた。



side ???


「フォフォ、どうじゃったかな?」
「フン、面白いものが見れるというから行ったが、時間の無駄だったな」
「そうかの」
「じゃあな、じじぃ」

 あの男全然本気でやっていなかったな。
 一対二で相手を傷つけずに倒すあの技量……
 格下相手とはいえ一瞬で攻撃を見切り対処する戦闘考察力……
 それに加えて使ってはいなかったがあの魔力……
 『紅き翼』のサムライマスター近衛詠春の弟子であり、5年前のヤツと対峙した数少ない生存者……

 ――青山真一か……少しは楽しめそうだな。

「フ・・アハハハハハハハッ、青山真一お前は私自ら遊んでやるぞ」
PV
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プロフィール

アイン

Author:アイン
小説家になろうでも活動中のアインです。趣味で書いた小説をまったり載せていきます。

よろしくお願いします。

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